お知らせ
すくわくプログラムの取り組みををお知らせしています。

子ども達が色の興味を持ち色に対しての探求心を深める事を目的として3回活動を行った。

対象:年中21名

〈1回目〉令和6年11月27日(火)

 導入としてリキッドフロアマットを使い、色の濃淡に興味を持たせることから始めた。リキッドフロアマットについては説明せず、体験から色の変化に自ら気が付けるように、自由に触れたり足で踏んだりしても良い事だけを伝えた。すると、子ども達はフロアマットの上で飛び跳ねたり、何度も強く叩いて液体の動きを楽しむ様子が見られた。一度活動を止め、体験からの気づきを子ども達から聞く中で、フロアマットを強く押すと色が薄くなることに気がついた発言があった。この発言をきっかけに色の濃淡に注目する子どもが増えていった。その後、活動を再開すると、子ども達はフロアマットを手で優しく触れて色の変化を確かめてみたり、液体をかき集めて濃い色にしようと試みたりする様子が見られた。また、他者と協力しながら薄い色にしようとする姿も見られた。しかし、次第にこの活動に飽き、興味が薄らいでいった。

〈考察〉

 子ども達が自由にリキッドフロアマットを使うことで、色の濃淡に興味を持って楽しむ様子が現れた。この活動から、子ども達が色の濃淡に興味を持つきっかけになったのではないかと考えられる。しかし、活動の最後には飽きてしまう子どもがいた為、探求心を深める点においては工夫が必要であったと思われる。


〈2回目〉令和6年12月13日(金)

 色の濃淡により親しみ、興味を持つ事を目的として活動を行った。始めに、1回目の活動で子ども達から出た気づきを振り返った。その後、青色絵具の希釈水と水道水を用意し、空のペットボトルの中にこの二つを自由に調合して色の変化を楽しむ活動を行った。本園では普段から自由遊びの時間に色水遊びが出来る様に取り組んでいる。色水作りの経験が多い子どもは色水と水の量を調節して色の変化を楽しみ、自分の好みの濃さの色を作る様子が見られた。一方で色水づくりの経験が少ない子どもは、与えられたペットボトルに入る分だけの色水や水を入れる事を楽しんでいた。そこで、保育者は色水と水を入れていく量を子どもに問いかけながら様子を見ていくと、徐々に自ら分量を考えながら取り組む姿が見られた。全員が自分の濃さの色水を作り終えた後、青色が薄い物から濃い物に並べて色の違いを見て話し合う場を設けた。すると、子ども達は自分がどうやってその色の濃さを作ったのかを説明し始めた。話し合う中で、色水遊びの経験の少ない子どもが色の濃淡に理解を深める姿が見られた。

〈考察〉

 前回の活動から得た経験を土台に色水を作ることで、色の濃淡に興味を持って取り組めるのではないかと考えて活動を行った。しかし、1回目の活動から日にちが経ってしまった事で子ども達の中で印象が薄くなり、経験を踏まえての活動につなげる事が難しかったのではないかと思われる。また、自分以外の子どもの作った色水も見比べながらお互いに話し合うことにより、色々な濃さに調整する事を整理できたのではないかと考える。今回の活動で知ったことを子ども達が改めて経験を重ねる事で、より探求心を深める活動が出来たのではないかと考える。


〈3回目〉令和6年12月17日(火)

 今までの活動の経験を活かして子ども達で意見を出し合う事で、一緒に楽しみながら色の濃淡について探求していくことをねらいとした。これまでの経験を活かしてグループで話し合い、保育者が提示した色水の色を時間内に作る活動を行った。グループ毎に見本の色水の入ったペットボトルと青色もしくは緑色の絵具の希釈水、水道水、調合に使う空のペットボトルを用意した。始めはどのグループも思いのままに色水を作っていたが、繰り返し作っていく中で提示された色にどうしたら近づけるのか問いを持つようになった。子ども同士で意見を出し合いながら、色水と水の調合の仕方に気がつく姿が見られるようになった。あるグループは話し合いの結果、水が沢山必要であると気がつき、作っていた色水を全部流して最初から作り始めた。また、あるグループは作った色水を少し残して水を加えていき、提示された色に近づけようとする様子が見られた。グループ内に色水と水の分量によって濃淡が変化する事の理解が足りない子どもがいると、どうしたら上手くいくのかを教え合う姿も見られた。

〈考察〉

 活動していく中で色の分量を工夫し、話し合いながら探求していく様子が見られた。子ども達が気がつき始めた頃に活動時間が終わってしまい、半分のグループが完成まで行きつくことが出来なかった。活動時間を延長したり、もう一度見本を変えて挑戦する事でより探求を深める事が出来たのではないかと考える。


〈総評〉

 全体的に活動の間に期間が空いてしまい、子ども達が継続的に興味を持って活動に取り組む事が難しかったと考える。